桜井ひろゆき 目標は墨田区の活性化!不退転の決意で突っ走ります!自由民主党 東京都議会議員 桜井浩之

平成22年3月18日 公営企業委員会 桜井ひろゆき 質問内容一覧

  •  最初に、国際貢献について意見を述べさせていただきます。
  •  東京水道は、千三百万の都民に給水する世界有数の水道事業体であり、長い年月にわたって蓄積した高いレベルの技術とすぐれた人材、これを有しております。例えば漏水率を三・一%まで低減させてきた漏水防止技術や水質管理技術は、まさに東京水道の強みだと思うわけであります。世界には発展途上国を中心に、衛生的な水を利用できない人々が十一億人もおりますとの国連の報告があり、東京水道への期待は高まっていると仄聞するところであります。
     我が党は、先日の本会議予算特別委員会で、東京水道サービスを活用した新たな国際貢献の取り組みについて取り上げさせていただきました。その中で、知事からは、日本経済の活性化のためにも東京の技術力を世界に示すという力強い言葉があり、また、水道局長からも、幅広い視点で検討しながら新たな国際貢献への取り組みを積極的に推進していくとの答弁がありました。この取り組みは、私としても力強く応援したいと考えておりまして、関係者の総力を挙げて推し進めていただきたいと意見を申し上げておきます。

  •  次に、貯水槽対策についてお伺いいたします。
  •  冒頭に申し上げましたが、東京水道の持つ技術、ノウハウは極めて高いレベルにあり、高度浄水処理は、その一つであると考えます。私の地元墨田区では、平成四年度から一部高度浄水が導入されており、地元の方から、水道水がおいしくなったとの声が多く聞かれております。一方で、中高層の建物に設置されている貯水槽の中には、清掃や点検が適切に行われていない事例もあると聞き、これでは、せっかくの高度浄水も蛇口まで届かないことになるわけであります。水道局では、直結給水化の取り組みを進めておりますが、貯水槽の適正な管理、これがやはり重要だと思います。我が党は、これまであらゆる場面で、貯水槽水道対策の重要性について述べてまいりました。
     そこで、まず、これまでの貯水槽水道対策についての取り組みと、その課題についてお伺いをいたします。

  •  酒井給水部長
  • 当局では、平成十四年の水道法改正施行に伴い、貯水槽水道の適正管理の指導助言を実施するとともに、直結給水の普及促進を図ってまいりました。このため、貯水槽水道方式から直結給水方式への切りかえ条件の緩和や、工事費の無料見積もりサービスなどを実施してまいりました。
     貯水槽水道の設置者に対しましては、貯水槽を適正に管理していくことが重要なことから、クリーンアップ貯水槽と銘打ち、約十六万件を対象に、平成十六年度から、管理状況や設置環境、水質などの点検調査を行ってまいりました。これまで約十万件の調査を実施し、設備や管理に不備のあった施設に対しては、設置者等に指導、助言を行うとともに、水質に問題のあった施設には、保健所と連携して迅速に対応をしてまいりました。
     また、改善が必要な約一万件の施設に対しましては、改善状況の確認のためのフォローアップ調査を実施し、調査したものの約七割の施設で改善が図られました。これらの取り組みの結果、貯水槽設置者の管理に対する意識向上などの効果が得られたと考えております。
     一方、今回の調査で、点検調査を拒否した施設や所有者が特定できなかった施設、約六万件が現場調査未実施となっております。
     さらに、貯水槽内での水の滞留時間が長いため、残留塩素の消費が大きい貯水槽が存在することも明らかとなってきております。

  •  具体的にどのような取り組みについて。
  • 今の答弁にありました課題や対応方法については、神林委員長が昨年の第四回定例会で意見を申し上げさせていただきました。それに対し、水道局長からは、残留塩素を消費しやすい貯水槽に対して要因を把握し改善策を提案すること、そしてまた、点検を拒否された貯水槽の設置者に対しては、改めて協力を求めていくことの二点について、前向きな答弁をいただいたところであります。今回発表された東京水道経営プラン二〇一〇では、この取り組みがしっかりと三カ年の施策として盛り込まれております。
     そこで、具体的にどのような取り組みを行っていくのか、お伺いをいたします。

  •  酒井給水部長
  • 今回策定いたしました東京水道経営プラン二〇一〇では、安全でおいしい水をお客様に供給するために、新たに貯水槽水道内での残留塩素消費量に着目し、約八万六千件を対象とした貯水槽水道の適正管理に向けた取り組みを実施することといたしました。
     具体的には、貯水槽の容量に比べて水の使用量が少ないなど、貯水槽内での水の滞留時間が長く残留塩素消費量が多いと推定される貯水槽水道を抽出し、残留塩素消費の原因を把握するための詳細な調査を実施いたします。
     その結果、残留塩素の消費が大きな施設に対しましては、貯水槽の水位調整や、直結給水化、施設の更新に合わせた貯水槽の規模縮小など、原因に応じた適切なアドバイスを実施してまいります。
     また、クリーンアップ貯水槽において、調査拒否や所有者が特定できなかったなどの理由により点検調査が未実施の貯水槽についても、改めて調査を実施してまいります。

  •  点検調査をできていない貯水槽について。
  • 今ご答弁にもありましたとおり、こうした取り組みは非常によいと思いますが、これまでの点検調査では、点検を拒否された貯水槽が多いと私も仄聞しているところであります。これは、設置者が貯水槽の現状を見られたくないと考えたり、しっかり管理をしているので局に見てもらう必要はないと勝手に判断するなど、さまざまなケースがあるのではないかと考えます。場合によっては、衛生行政と連携することも必要と思われます。さらに、平日の昼間は皆忙しい、不在がちとなり、設置者がなかなか立ち会えないことが理由にあるのではないかと思います。
     そこで、私は、なるべく多くの貯水槽について点検調査を実施するため、パンフレットなどにより、取り組みの必要性をわかりやすく説明すること、あるいは、土日や夜間に調査等を実施するなど、さらなる工夫をすべきと考えるところであります。そこで、これまで点検調査をできていない貯水槽に対し、どのように取り組んでいくのか、考えをお伺いいたします。

  •  酒井給水部長
  • クリーンアップ貯水槽において、点検調査に協力を得られなかった所有者などに対しましては、貯水槽の適正管理の目的や重要性をわかりやすく記載したパンフレットを用いて丁寧に説明するなどし、点検調査への協力を求めてまいります。
     ご指摘のとおり、所有者等の要望に柔軟に応じ、点検調査の実施日を土日にも拡大するなど、協力を得られるよう工夫を図ってまいります。さらに、所有者が特定できず、点検調査を実施できなかった貯水槽につきましては、不動産登記情報の活用や居住者などからの聞き取り調査をきめ細やかに実施してまいります。これらの取り組みを着実に行うとともに、法令に基づく権限を有する衛生行政と連携し、貯水槽水道の適正管理の徹底を図ってまいります。

  •   次に、財政運営についてお伺いをいたします。
  •  ここまで貯水槽水道対策について取り上げさせていただきました。このほかに水道局の進める大規模浄水場の更新や震災対策の充実などは、今後の安定給水に欠かせない大事な取り組みであります。例えば、震災対策でいえば、私の地元である墨田区では、震災時の断水率が極めて高いと予測されており、我が党といたしましても、かねてから地盤の脆弱な区部東部地区の震災対策の充実を求めてまいったところであります。
     先ほど申し上げた水道局の経営プランの中で、私が特に注目しているのが、水道管路の耐震強化であります。新潟県中越地震の被災者アンケートの結果では、ライフラインの機能停止により困難を感じた第一位は水道でした。また、用途別の困難度では、ふろ、洗濯、トイレが上位を占めており、水道は何より生活に欠かせないものであり、もし震災が発生したならば、被災住民の悲鳴を上げる姿が目に浮かぶところであります。
     水道局では、今後十年間で集中的に投資を行うことにより、震災時に被害を受けやすい継ぎ手部分の耐震化を進めていくとのことでありますが、先日の本会議における我が会派との質疑で、水道局長から、本事業を進めることで、この十年間で、震災時の平常給水への復旧日数を、これまでの三十日以内から二十日以内へと大幅に短縮できるとの答弁をいただいたところであります。
     しかし、これまで実施してきた事業に加えて、十年間で集中的な投資を行うということになると、相当の財政的なインパクトがあると考えるところであります。そこでこの十カ年事業の計画化に当たっての背景、そして考え方をお伺いいたします。

  •  森総務部長
  • 当局では、管路の耐震継ぎ手化に着実に取り組んでまいりましたが、大規模地震発生の切迫性が指摘される中、震災対策に対する都民のニーズはますます高まっておりまして、取り組みの一層の強化が求められております。
     そこで、震災時における断水率の低減と復旧日数の短縮を図るため、耐震継ぎ手管への取りかえを大幅に前倒しして実施することといたしました。
     事業の計画化に当たりましては、まず、利根川水系の高度浄水施設の建設が、平成二十五年度に終了する見込みであること。また、大規模浄水場の集中更新の開始がおおむね十年後となること。さらに、企業債の発行抑制に努めた結果、償還額の減少が図られるとともに、修繕引当金を計画的に計上するなど、財政対応力が向上していること。などを総合的に勘案いたしまして、計画期間を十カ年とし、総事業費は、既定のベースと比較して約三千億円の増となる約五千億円として計画することとしたものでございます。

  •   今後の中長期的な財政運営について
  • 今の答弁にありました十年間で五千億の事業費となれば、決して財政負担は少なくありません。ましてや平成三十年代以降一兆円に達する大規模浄水場の更新に備える必要があると考えます。そこで今後の中長期的な財政運営については、なかなか答えにくいと思いますが、もし、お考えがあればお伺いをいたします。

  •  森総務部長
  • 水道事業には、公共性とともに、独立採算で事業を運営する地方公営企業として、経済性の発揮が求められていることから、これまでも職員定数の削減や既定経費の節減、資産の有効活用など、徹底した企業努力を行ってまいりました。
     一方、基幹施設の整備の見通しといたしましては、大規模浄水場の本格的な更新時期を迎えるともに、水道施設の耐震強化が急務となっていることから、今後、多額の財政需要が見込まれます。
     こうした状況下におきましては、拡張期のような企業債に頼る財政運営では、有利子負債が増加し、財政の硬直化を招くおそれがございます。したがいまして、投資資金の一部を、大規模浄水場更新積立金として積み立てるほか、アセットマネジメント手法の活用によります事業の平準化や、工事コストの一層の縮減に取り組むことによりまして、可能な限り有利子負債を増加させない財政運営を行っていくことが重要であると考えております。

  • 経営プラン二〇一〇の実現に向けた水道局長の決意について。
  •  水道は、膨大な設備産業であります。この膨大な設備をつくり、動かし、そして管理していくためには、人、物、金といった経営資源を最大限に、これを有効活用することが重要だと考えておるところであります。
     首都東京は、高度経済成長期に発展を遂げてまいりました。その首都東京の発展とともに、地方は追従して成長してきたわけであります。したがって、やがて地方は、東京と同じ問題に必ず直面すると考えます。ぜひこの取り組みを東京モデルとして、全国のリーディングケースとなるよう発信すべきと考えます。
     今回策定された経営プランを拝見しましたが、経営方針には、安心・安定、広域・国際、お客様サービス、次世代、経営基盤という五つのキーワードがあります。まさにこのキーワードを見れば、水道事業の隅々まで目配りの行き届いた計画だと考えるわけであります。このプランを実現してこそ、都民の負託にこたえられると私は考えるわけですが、最後に、経営プラン二〇一〇の実現に向けた水道局長の決意を伺って私の質問を終わります。


  •  尾崎水道局長
  • これまで当局は、高度浄水施設の建設を推進するとともに、安定水源の確保、施設の耐震強化、水質管理の徹底、直結給水方式の普及拡大など、さまざまな事業を着実に実施してまいりました。
     しかし、大きな変化を迎えつつある今日、首都東京の都市インフラとしての使命を果たし続けるためには、将来を視野に入れた新しいステージを展開していくことが必要であります。
     このたび策定した新しい経営プランにおきましては、耐震化のスピードアップ、一歩踏み込んだ国際貢献、低炭素型システムへの転換など、さまざまな施策において高い目標を掲げております。このプランを着実に達成していくため、施策、財政、体制の三つの視点を踏まえながら、当局の持つ経営資源を最大限に活用し、不退転の決意を持って取り組んでまいります。さらに、東京が直面する課題を解決し、処方せんを示すことで、我が国の水道事業の発展に貢献していきたいと考えております。