桜井ひろゆき 目標は墨田区の活性化!不退転の決意で突っ走ります!自由民主党 東京都議会議員 桜井浩之

平成22年 3月18日(続き) 公営企業委員会

  •  下水道局の取組による隅田川や東京湾の水質改善状況
  •  下水道の高度処理について質問します。
    私は、先の予算特別委員会で隅田川ルネサンスについて質問しました。私の地元を流れる隅田川は、急激に都市化が進展した高度成長の時代には、それまで行われていた花火大会や早慶レガッタが中止になるほど水質悪化が進み、「死の川」と呼ばれていました。
    しかし、その後の下水道の整備により、水質が大幅に改善され、現在では、護岸にはテラス整備が進み、人々も川を散策したり、水上バスも運行されて、水辺に接する機運が増しており、昭和53年に再開された隅田川花火大会や桜の開花時期には、大勢の人々が、隅田川周辺に観光に訪れています。
    私は、下水道局をはじめ、様々な方面での努力により水質改善がなされたことで、この「隅田川ルネサンス」という取組が進められるに至ったと感じております。
    また、隅田川が流れそそぐ東京湾においても、お台場海浜公園が観光スポットになっており、人々が東京の水辺で楽しむことができる環境が整いつつあります。

    そこで、区部におけるこれまでの下水道局の取組による隅田川や東京湾の水質改善状況について伺います。

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    1. 昭和40年代中頃では、隅田川流域の下水道普及率は40パーセント程度に過ぎず、昭和46年度には汚れの指標であるBODは、1リットル当たり14ミリグラムと、魚が棲める限界を超えるほどの水質であった。
    2. その後、下水道の普及により、隅田川の水質改善が進み、BODについては、昭和60年代以降はアユが生息できると言われる3ミリグラム程度にまで改善。
    3. 東京湾についても、河川の浄化が進んだことで流入する汚濁の量は大きく減少。
    4. しかし、近年、赤潮の発生日数は年間90日程度と、ほぼ横ばいの状況。


  •   下水道としてはどんな取組みがあるのか伺います。
  • 下水道を整備したことで隅田川のBODは大きく改善しましたが、東京湾では、河川の水質が改善されたにも関わらず、海面が赤褐色に染まる赤潮の発生日数は減っていないということです。それでは、赤潮の発生はどんなことが原因となっていて、下水道としてはどんな取組みがあるのか伺います。

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    1. 赤潮は、ちっ素やりんの濃度が高くなり富栄養化が進むと、ちっ素やりんを栄養源とするプランクトンが大量発生することにより起きる現象である。東京湾の水質は、富栄養化の指標であるちっ素とりんについては、いずれも長期的にはゆるやかな改善傾向にあるものの、近年は横ばいで推移。
    2. これは、東京湾が閉鎖性水域であり、堆積した汚れが速やかに外洋に拡散しないことが原因の一つと言われている。
    3. 赤潮発生の抑制に向けた下水道の対策としては、下水道から東京湾に流入するちっ素とりんの総量を削減する必要がある。
    4. そのため、他県も含めて下水道が普及していない地域については普及を進めるとともに、下水道の普及が終わった地域においても、より一層ちっ素とりんを削減するために高度処理施設を導入する対策などが必要。
  •  ちっ素やりんを削減するため、取組を実施しているか
  • 東京湾での赤潮の発生原因であるちっ素とりんを削減するためには、下水道の普及や高度処理施設の導入が必要とのことですが、それでは、ちっ素やりんを削減するため、現在区部ではどのような取組を実施しているか、伺います。

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    1. 区部においては、砂町水再生センターをはじめとする5つの水再生センターで、ちっ素とりんを同時に除去する高度処理方法であるA2○法を一部に導入しており、現在、これらの高度処理施設は一日当たり約35万立方メートルの下水を処理する能力を有している。
    2. これは、平成20年度の一日当たりの下水処理水量である490万立方メートルの7パーセントに相当。
    3. また、浮間水再生センターと砂町水再生センターでは、それぞれ一日当たり6万立方メートル、合計で12万立方メートルの施設の整備を進めており、平成24年度までに完成させる予定。
  •  水質改善を推進するためには、施設整備について
  • ちっ素やりんの削減のために、これまで高度処理施設の整備を進めてきたということですが、1日あたり35万立方メートルという量は、割合では全体の7パーセントとまだまだ対策が不足しています。東京湾の水質改善を推進するためには、施設整備をもっと急ぐべきと考えますが、整備にあたっての課題について伺います。

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    1. これまで以上にちっ素とりんを削減していくためには、既存施設に代えて、高度処理施設を新たに整備する必要がある。
    2. しかし、施設整備の期間中においても、既存施設の処理能力を損なえないことから、新たな高度処理施設を整備・完成させた後に、既存施設の一部を撤去し、その用地に次の高度処理施設を整備していく、という手順を繰り返しながら段階的に進めなければならず、非常に長い期間を要する。
    3. また、水再生センターによっては敷地が狭く、高度処理施設に必要なスペースが不足。
    4. さらに、高度処理施設の建設のためには膨大なコストが必要であることから、財源の確保という点からもペースアップが容易ではない状況。
  •  ちっ素やりんを早期に削減していくための工夫
  • 高度処理の整備に時間がかかるといった課題があることはわかりましたが、このままのペースでは、東京湾の水質改善は遅々として進まないのではと危'倶しています。高度処理施設は今後も可能な限り整備していくとしても、そのほかしに、ちっ素やりんを早期に削減していくための工夫を行うと聞いていますが、具体的な対策について伺います。

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    1. これまで、ちっ素とりんを同時に除去する高度処理施設を整備することを基本としてきたが、東京湾へ流入するちっ素やりんの量を早期に削減させるため、それぞれの水再生センターの状況に合わせて、可能な限りちっ素またはりんのどちらかでも削減する「準高度処理」を、このたび策定した「経営計画2010」において、新たに導入することとした。
    2. これは、下水に吹き込む空気量の調節など、日常の運転管理で培ってきた職員のノウハウと、既存の施設での設備の改良などを組み合わせた処理方法である。
    3. この方法は、構造的に改良が可能な水再生センターへの導入に限られるが、高度処理に比べ短期間かつ低コストでの導入が可能であるといった特長がある。
    4. 平成24年度までに、三河島水再生センターを始め、6か所の水再生センターにおいて合計で一日当たり約69万立方メートルを処理できる準高度処理を導入する予定である。
    5. 先ほどお答えした砂町、浮間水再生センターにおける高度処理施設の整備も合わせると、平成24年度末には合計で一日当たり116万立方メートルを処理できる施設が整備されることになり、一日当たりの平均処理水量に対するちっ素やりんを除去できる水量の割合は、7パーセントから24パーセントへと大幅に増加する。
    6. 今後も、ちっ素やりんの削減対策に取り組み、隅田川や東京湾などの水質改善を図っていく。