桜井ひろゆき 目標は墨田区の活性化!不退転の決意で突っ走ります!自由民主党 東京都議会議員 桜井浩之

平成24年 3月21日 環境・建設委員会 桜井ひろゆき 質問内容一覧

  •  自動車の環境対策について
  • それでは私の方から、自動車の環境対策について何問か伺いたいと思います。
     東京都のディーゼル車規制、これが大きな契機となりまして、近年は、ディーゼルトラックやバスの環境性能が非常に高くなってきていると思います。また、欧州で普及が進んでいるクリーンディーゼル乗用車が我が国でも投入される動きがあるなど、エコカーとしてディーゼル車が話題となりつつあると思います。
     しかし、昨年の六月、いすゞ自動車の最新型ディーゼルトラックが、巧妙なコンピューター制御によって、排出ガス規制には適合しているものの、実際の走行時には窒素酸化物が大量に排出される車であるということが、東京都環境科学研究所の調査により判明したと、知事の記者会見で明らかになりました。
     都では、このような機能のことを排出ガス低減性能の無効化機能と呼んでおりますが、これは米国や欧州においてディフィートデバイスと呼ばれ、反社会的な行為として禁止規定が設けられており、また自動車メーカーが多額の賠償金を支払った事例もあるというふうに聞いております。
     都では、昨年判明した事実について、直ちに国に通報するとともに、いすゞ自動車に対しては早急な対策を講じるように指示をしたとのことですが、そこでまず、都の動きを受けた、いすゞ自動車と国が、その後どのように対応したのか、最初にお伺いをいたします。

  •  高橋自動車公害対策部長
  • まず、いすゞ自動車は、都の指摘を受けまして、即刻、対象となる車両を出荷停止といたしました。また、国土交通省に改善対策の届け出を行いまして、既に販売されていた該当車両八百八十六台について、いすゞ自動車の責任で修理を行う旨を発表しております。現時点で修理は終了していると聞いております。
     次に、国の対応でございますけれども、都は、環境省及び国土交通省に対しまして、無効化機能の禁止規定を明文化する旨の要請を行いましたが、国はこれを受け、再発防止に向けて環境省と国土交通省合同の検討会を設置し、専門家や都の委員も加え、ディーゼルトラックやバスについての法令整備を見据えた無効化機能の定義化と判断基準を検討しております。この検討会では、来週にも結論をまとめて公表する予定であります。

  •  都の自動車産業界への働きかけについて
  • 検討会は来週に結論をまとめて公表するということでありますので、また結果が出ましたら、ぜひご報告をしていただきたいというふうに思います。
     私は、このいすゞ自動車の行為が、トラックユーザーはもとより都民を裏切る行為であるばかりではなく、日本製の自動車に対する国際的な信用失墜につながるというふうに考えております。東日本大震災で大きなダメージをこうむった我が国の自動車産業にとって、さらに追い打ちをかける事態にもなりかねないと憂慮しております。
     先ほど申し上げましたが、都のディーゼル車規制という先駆的な取り組みを契機として、欧米からおくれていた我が国の排出ガス規制は飛躍的に強化され、日本製のディーゼル車の環境性能は世界に誇れるものとなりました。
     私は、今回の事態において、日本製の自動車に対する国際的な信頼を損なわないようにするためには、自動車産業界自身も速やかに対応すべきであると考えます。都は、自動車産業界にも働きかけたと聞いておりますが、その状況をお伺いいたします。

  •  高橋自動車公害対策部長
  • ご指摘のとおり、都は、今回のことが日本の自動車産業の信用失墜につながりかねない事態であることを考慮しまして、一般社団法人日本自動車工業会に対しても、この無効化機能の再発防止に向け、早急に自主的な取り組みを行うよう要請いたしました。
     この要請を受け、日本自動車工業会は、昨年九月に再発防止に向けた自主的ルールを策定したほか、環境省と国土交通省合同の検討会にオブザーバーとして協力するなど、無効化機能の禁止に向けて積極的な取り組みを見せております。
     都は、今後とも、国や自動車産業界をリードしまして、無効化機能禁止の実効性を確保する手法の確立に向けて積極的に関与してまいります。

  •   都の自動車産業界への働きかけについて 続き2
  • わかりました。今回の問題は、単にトラックの性能の問題にとどまらず、自動車メーカーを信頼してトラックを購入した、何の落ち度もないトラック運送事業者が日ごろ積み重ねてきた環境保全に向けた努力を無にし、多大な迷惑をこうむらせることにもなりかねないわけです。
     先ほどの答弁で、既に販売されていた当該トラックの修理はメーカーの責任で終了したとのことですが、その修理が適切であったかもフォローする必要があるというふうに思います。都はどのように対応したのか、お伺いをいたします。

  •  高橋自動車公害対策部長
  • 今回、無効化機能が判明した対象車両に対するいすゞ自動車の修理が適切に行われたかを、昨年七月に東京都環境科学研究所、また、昨年八月に財団法人日本自動車研究所におきまして排出ガス試験を実施し、環境性能が回復していることを確認いたしました。
     なお、環境確保条例に基づきます低公害、低燃費車導入義務の扱いに関しても、トラック運送事業者等のユーザー保護の観点から、いすゞ自動車の責任による完全な修理の実施を前提としまして、導入義務に適合した車両として扱うよう規定の整備を進め、ユーザーが不利益をこうむることのないように対応しております。

  •  都の自動車産業界への働きかけについて 続き3
  • この問題を教訓といたしまして、今後は、大気環境の改善に積極的に取り組んでいる都民や事業者が安心して環境によい自動車を使用できるようにするために、無効化機能を持つ自動車をいかにして排除していくかが課題であり、そのためにも、都は監視を継続していくことが重要である、このように考えます。
     また、このような事例を繰り返さないことが、自動車産業の国際的な信用をさらに確かなものとすることにつながると思います。都は、このために今後どのような対応をとるのか、所見をお伺いしたいと思います。

  •  高橋自動車公害対策部長
  • 無効化機能を持つ自動車の製造が繰り返されることのないよう、国が策定を予定しております無効化機能の定義や判断基準を受け、都は、環境科学研究所におきまして無効化機能の有無を引き続き調査し、万一、発見された場合には、公表を行うほか、国やメーカーに対して適切に対応してまいります。
     また、今回の国の無効化機能の定義は、車両総重量が三・五トンを超える自動車についてのみを行う予定でありますことから、今後普及が見込まれますクリーンディーゼル乗用車などの小型車についても同様の規定整備を行うこと、加えて、急速に進む自動車技術の進展にあわせ、無効化機能の定義と判断基準を適宜見直すよう、国へ要請してまいります。
     なお、都におきましては、来年度、クリーンディーゼル乗用車も対象としまして、東京都環境科学研究所で無効化機能の有無を調査してまいります。

  •  自動車の温暖化対策について
  • わかりました。この問題の再発防止に向けては、今後とも緩めることなく取り組みを続けていただくことを強く要望いたしておきます。
     次に、自動車の温暖化対策についてお伺いをしたいと思います。
     昨年十二月、実に二十四年ぶりに東京で開催された東京モーターショーは、来場者が八十四万人以上と、主催者の想定を超えるほど盛況だったということで、最近では若者の車離れが話題になっておりますけど、このイベントを見る限り、いまだ車の人気は衰えずというような感想を持ったわけであります。
     モーターショーでは、国の内外を問わず、各メーカーのブースでエコカーが多数展示され、まさにエコカーショーといっても過言ではないイベントだったというふうに思います。最近のテレビのコマーシャルを見ても、各自動車メーカーは、より高い低燃費性能を競っており、ユーザーのニーズも低燃費車にシフトしているという状況が見てとれるわけです。
     とりわけ乗用車の分野では、電気自動車は別格として、ハイブリッド車を初め、エンジン性能の向上のみによってハイブリッド並みの低燃費性能を実現した車もあり、軽自動車では、低燃費に加え、価格も手ごろなことから、売り上げが相当伸びているというふうに聞いております。燃費性能の向上は、経費の節約だけでなく、環境負荷の低減につながることから、今後も、メーカーのしのぎを削る低燃費競争に大いに期待するところであります。
     さて、環境局の来年度予算案の中で、新規事業としてハイブリッドトラックの導入補助がありますが、環境局ではこれまでも、低公害や低燃費な車に対して普及を促進するための多様な施策を実施してきておりますが、いよいよトラックもハイブリッドの時代が来たかという思いがしております。
     そこでまず、余りなじみのないハイブリッドトラックというものが、どの程度、環境性能が高いものであるかをお伺いしたいというふうに思います。

  •  高橋自動車公害対策部長
  • ハイブリッドトラックの環境性能についてでございますけれども、低公害性能について最新規制に適合していることはもちろん、低燃費性能については、平成二十七年度の燃費基準を一五%から二〇%程度超過達成しているなど、高い環境性能を備えております。
     例えば二トントラックでは、最新型のディーゼルトラックの燃費が軽油一リッターで十・四キロメートルのところ、同等の排気量のハイブリッドトラックでは十二・二キロメートル走行できまして、燃費改善率は一七%を超えております。
     また、現在、市場化しているハイブリッドトラックは積載量二トン程度の小型トラックでありますが、今後、より大きなハイブリッドトラックの市場化も予定されております。
     都では、自動車メーカーに対しまして、運送事業者を初めとした自動車ユーザーの声を伝え、より環境性能が高く、さまざまな用途に対応できる車種の開発と市場化を働きかけておりまして、多様な車種のハイブリッドトラック導入が進むことによりCO2削減が加速するものと考えております。

  •  自動車の温暖化対策について 続き2
  • トラックの分野においても、燃費性能が相当向上していることがわかりました。
     都は、運輸部門のCO2削減目標を、二〇二〇年までに二〇〇〇年比で約四〇%削減としておりますが、今後、ハイブリッドトラックがどのくらい導入され、どの程度CO2削減効果があると見込んでいるのか。また、それらを含め、運輸部門のCO2削減目標を達成するためにどのような対策を複合的に講じようとしているのか、お伺いいたします。

  •  高橋自動車公害対策部長
  • ハイブリッドトラックへの購入補助事業は、貨物運送事業者に次世代自動車の普及を促進する方策でありまして、これを契機として、二〇二〇年までに都内で約五万台のハイブリッドトラックを普及することにより、年間約十五万トンのCO2削減が可能であると見込んでおります。
     また、都は、都内全体のCO2排出量の約四分の一を占める運輸部門のCO2の削減すべき量は、国の燃費対策などによる削減量を除きますと約三百万トンと推計しております。
     この三百万トンを削減するための具体的な対策と削減量は、環状道路など道路ネットワークの整備でこの約半分を削減いたしまして、公共交通機関への転換で約七十万トン、営業用自動車の次世代自動車への転換で約四十五万トン、そのほかには、マイカーの次世代自動車への転換やエコドライブでの削減を見込んでおります。

  •  自動車の温暖化対策について 続き3
  • 大きな削減につながるというふうにご答弁をいただきましたが、自動車の低燃費化がCO2削減に大きく寄与するとともに、複合的に施策を展開する必要性について今お話しをいただきまして、十分理解できたわけです。
     都は、運送事業者等に対して、低燃費車の導入以外にもCO2削減対策を進めていると聞いております。特に自動車を多く使用する事業者は、積極的な取り組みにより削減効果を期待できますが、都はこうした事業者に対してどのような対策を行っているのか、お伺いいたします。

  •  高橋自動車公害対策部長
  • 都では、環境確保条例に基づきます自動車環境管理計画書制度の対象となる、都内で三十台以上の自動車を使用する事業者に対しまして、直接訪問するなどして、低燃費車の導入のほか、エコドライブの励行、燃費管理の徹底、あるいは共同配送による自動車使用の合理化対策等を行うよう、指導、助言しております。
     また、この計画書は、平成二十三年度から、CO2削減を重点とした新たな五カ年の計画期間が始まりましたが、各事業者の取り組みのレベルアップを図るため、今回初めて、約千七百の全事業者の計画書の公表を予定しております。
     この公表によりまして、例えば同業種で同規模の他の事業者の取り組み内容を参考にできますとともに、計画書対象事業者を道路貨物運送業や製造業など五業種の分類に分けまして、業種ごとのCO2の目標削減率などの平均値を示すことにより、事業者がみずから自己評価できるようになるなど、効果が期待できるものでございます。

    最後になりますが、昨年十二月に南アフリカのダーバンで開催されたCOP17では、ダーバン合意は採択されましたが、結果として、各国の利害が対立し、問題の先送りになったことは否めません。
     国内においても、東日本大震災以後のエネルギー問題について、国は、その道筋さえ提示できておりません。このようなときだからこそ、都は、これまでに養ってきた多くのノウハウを駆使するとともに、新たな技術革新に対して敏感に対応し、地球環境問題に果敢に挑戦していくことが極めて重要であります。
     運輸部門のCO2排出量の削減には、行政だけでなく、メーカーや運送業界などのユーザー、加えて、車を利用する荷主や都民などすべてが目標を共有化して、一丸となって取り組むことが必要であります。
     今回提案しているハイブリッドトラックへの支援策を含め、環境局のこれまでにも増した力強い取り組みを期待して、質問を終わります。